どこの家の下駄箱を覗いてみても、少なくとも数足のスニーカーが置いてあるはず。
「このスニーカーの履き心地が最高」
「旅行で行ったあのお店で買った」
玄関に並ぶ1足1足を眺めていると、スニーカーに対する思い出があると思います。
そもそも僕がスニーカーにハマるきっかけになったのは、スニーカーを主戦力とした靴店で働いたこと。その店で、20代のほとんどを過ごした僕は、以来すっかりスニーカーの虜に。
いろいろなスニーカーを履いてきて、やはりそれぞれに思い出があります。
靴屋が愛したVANS
僕が働いていた靴屋では、かつて「自社商品を履いて販売しなければいけない」という暗黙のルールがあり(現在は他社商品もOK)、国内でのライセンスを取得している「VANS」も自社商品扱いでした。
ただ、それまでVANSを履いたことがなかった僕には「なんで欲しくもないスニーカーをわざわざ買わなければいけないのか」という少しひねくれた思いがありました。
イケてるスニーカーといえばNIKEやadidasしか思い浮かばなかった若かりし僕でしたが、働きながらVANSを履き続けるうちにそのローテクなかっこよさに目覚めます。
あっという間にウチの一軍ローテーション入りを果たしたVANSは、靴屋を辞めて何年もたった今も、シューズクローゼットで半分以上を占めています。
OLDSKOOL
僕の中でのベストVANSはOLDSKOOL。
VANSの象徴「サーフライン」がシンボルで、マニアックな玄人さんからは「JAZZ」と呼ばれるのもVANSトリビア。
特に前足部のスエード部分の質感がチープでなんともいえない愛着があります。
靴屋で働き始めて間もないころ、深夜残業明けに同僚と缶ビールで乾杯していた足元には、初めて買ったバーガンディカラーのOLDSKOOLがありました。
VANSで初めて履いたモデルだったこともあり、今でもOLDSKOOLを履くと靴屋時代を思い出します。
ERA
もともとスケートシューズとして生まれたERAも大好きなモデル。
これまで何足購入したか覚えてないぐらい、僕のアイコンともいえる一足です。
革靴のようなデザインが上品な印象を与えてくれるので、キレイめコーデをうまくカジュアルダウンしてくれる頼もしい1足です。
襟付きのシャツやポロシャツを着るときは特にこのERAにはお世話になりました。
店長会で東京に向かうときも活躍してくれて、品川駅に降り立つ僕の足元を支えてくれたのはいつもERAでした。
ERAを履いた足元を見下ろすと、あの日の少しの緊張感と少しの高揚感が今でも思い出されます。
AUTHENTIC
ERAとほぼ同じデザインで、履き口のクッションをなくしたAUTHENTICも大好物。
パッと見はERAもAUTHENTICも大きなちがいがありませんが、好きな人が見れば一目でちがいがわかるところもオタク心をくすぐります。
ERAとAUTHENTICはアッパー(靴の甲の部分)がキャンバス仕様になっていることが多く、履きこむうちに屈曲した前足部のキャンバス生地が割れてくるのが「あるある」。
普通なら二度と履きたくなくなるようなアッパー割れも愛おしく感じてまた買ってしまうから困ったものです。
(最近のERAやAUTHENTICは、ずいぶんと改良されて割れにくくなっているようです)
現在も数足のAUTHENTICを持っていて、休日に子どもたちと公園に向かうときの定番モデルとなっています。
いつか、子どもたちが大きくなった時、AUTHENTICはブランコを押した小さな背中、鬼ごっこで走り回ったあとの疲労感、いろんな事を思い出させてくれるような気がします。
他にもVANSの人気モデルを一挙紹介しています。
→種類豊富なVANS/バンズおすすめ人気7スニーカー!USA企画・日本企画の違いも
思い出のスニーカーは何ですか?
ほかにもコンバースやアディダスなど、愛着や思い出のあるスニーカーはたくさんありますが、ここまでスニーカー好きになるきっかけを与えてくれたVANSは僕にとって特別な存在。
「このスニーカーを履いてあの場所へ行った」
「あの人といた時はいつもこのモデルを履いていた」
スニーカーを見ていると、こんな思い出が浮かんできます。
たまには下駄箱を眺めて、自分のスニーカー人生を振り返ってみるのも楽しいですよ。