虫の知らせと衣替え

虫の知らせと衣替え
はじめまして^^髙田ナッツと申します。よろしくお願いします。

そろそろ衣替えのシーズンですね。今回は、衣替えにまつわる虫の話を2つ。どうかお付き合いのほどを。

ピサの斜塔とグルメな虫

衣替えの時、手に取った洋服にまつわるエピソードを懐かしく思い出したりする方も、きっといらっしゃるでしょう。アタシ(富士額わがはい)は衣替えの時、苦虫をかみ潰したような顔になってしまう、ゾッとする思い出があります。

あれは9年前…当時新婚ほやほやのアタシ達は、新居に置くクローゼットを物色しに出かけました。電車で2時間近くかかるIKEAへの旅は、ちょっとしたデートだったのですが、その途中…
人混みと電車で酔うIKEAを見て回るも上の空なぜか紙コップを記念に買って帰る

結局、その紙コップは一度も使われずに、それから数年後、転居のどさくさで紛失…。

手頃なクローゼットが見つからなかったので、後日ネット通販で、プチプラなネジが一切ない、組み立て式のカバー付きのクローゼットを購入しました。

1、2年は問題なく使えていたのですが、たてつけが悪かったのか、積載オーバーのためか、3年目あたりから、右にユラユラと傾き、キャスターが外れることがしばしば起り始めました。
ピサの斜塔のような立て付けの組み立て式クローゼット

最終的には、このような有様…。いい加減買い替えないといかん!なんて薄々気が付きながら、どうにかこうにか使っていました。

それはある秋の衣替えの日…。去年一番のお気に入りだったスタメンのワンピースを、クローゼットから取り出してみた所
洋服に付く謎の幼虫

調べてみると、衣類害虫、ヒメマルカツオブシムシの幼虫でした。7㎜~10㎜くらいの細長いイモムシで、成虫になると黒い甲虫になります。

成虫は衣類は食べなくなりますが、幼虫はウールやカシミヤなどの高級な素材を好んで食べるグルメな虫だとか。

虫が苦手なアタシは、翌日速攻でバルサンを焚き、大量に防虫剤をクローゼットに仕込みました(;´д`)トホホ

これに懲りて引っ越しを期に、クローゼットだけは密閉度の高い、たてつけの良いものに買い換えました。勿論防虫剤も沢山入れていますよ。

衣類害虫 駆除方法

衣替えの合図

最近は季節関係なく、服をクローゼットに並べて、衣替えをしない人が増えてきているそうですね。アタシもクローゼット内にある、押し入れ収納ケースを入れ替える以外は、なにもしていません。

今でこそ、プラスチックの押し入れ収納ケースが一般的ですが、ひと昔前は、柳行李(やなぎごうり)という、コリヤナギ(ヤナギ科の落葉低木)で編んだ箱型の入れ物で、衣類の保管をしていたとか。

黒猫クインシー(うちの旦那)も、子供の頃に実家で使っていたらしく、通気性が良く、軽くて丈夫で重宝していたんですって。なんと水洗いもできちゃうとか。

柳行李の歴史は長く、奈良時代に作られたものが、東大寺の正倉院の御物として、現在も保管されています。
柳行李

先日、ふたりで近所の公園を散歩していると、リーリーという秋の虫の鳴き声が響き渡っていて、ああ、今年ももうあとわずかなんだな…なんてしみじみしちゃいました。

黒猫に教えて貰ったんですが、この虫は、ツヅレサセコオロギというそうです。鳴き声が「肩刺せ、綴れ刺せ」と聞こえることから、「寒い冬に備えて、繕いなどして、冬服の用意をしよう」と、衣替えどきを知らせてくれる虫として、昔の日本人に慕われていたとか。
ツヅレサセコオロギ

今年は、新型コロナウィルスの影響で、アタシ達が住む地域では、花火も、ラジオ体操も、盆踊りの音も、何も聞こえてこない、ちょっと寂しい静かな夏でした。

毎年、彼岸花の咲くころになると、近所の神社では秋祭りに備え、お囃子の練習を夜通ししていたのですが、今年はそれもナシか…。

残念に思っていたのですが、先日の十五夜付近のある日に、お祭りのお囃子が聞こえてきて、ちょっと涙ぐんじゃいました。来年のお祭りに向けての練習なのかな。

もしかしたら、ツヅレサセコオロギみたいに、秋をお知らせしてくれたのかも。
秋の虫の音

以上、衣替えにまつわる虫の話を2つ、ご紹介させて頂きました。衣類の防虫対策はムシできません。どうか素敵な秋をお過ごしください♪

litchi

著者:髙田ナッツ

20歳以上年の差のある、猫のようにマイペースな夫婦です。ささやかだけどポカポカな日常生活を、楽しく四コマ漫画で描いています。

ブログ:ネコノラ通信
Twitter:@nut_1107

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