友人や同僚の結婚式に招待されたとき、「ブラウンスーツって着ても大丈夫なのかな?」と悩んだことはありませんか?
ネイビーやグレーのスーツは定番ですが、ブラウンスーツについては「マナー違反」という声も聞かれます。
しかし、実際のところはどうなのでしょうか。
結論から言うと、友人や同僚といった比較的親しい関係の結婚式であれば、条件次第でブラウンスーツを着用することは可能です。
ただし、すべての結婚式で適切というわけではありません。
今回は、ブラウンスーツがNGとされる理由や、着用が許される具体的な条件について詳しく解説していきます。
友人や同僚の結婚式にブラウンスーツはあり?マナー的にNGと言われる理由とOKな条件
ブラウンスーツがNGとされる理由とは?マナー的な背景とよくある誤解
ブラウンスーツが結婚式で敬遠されがちなのは、結婚式における「フォーマル」の基準が影響しています。
日本の結婚式では、暗めの色のスーツ(ネイビーやチャコールグレーなど)がフォーマルとされてきたため、明るい色合いのブラウンスーツは「カジュアル」「普段着っぽい」と見られることが多いのです。
「お祝いの場にふさわしくない」という先入観
ブラウンは「土」や「木」を連想させる色とされ、黒やネイビーに比べると華やかさに欠けるという印象を持たれがちです。
そのため、格式を重んじる場では避けられる傾向があります。ただし、これはあくまで一部の考え方に過ぎません。
最近では結婚式のスタイルが多様化しており、すべてのケースでNGとは限らなくなっています。
よくある誤解:すべてのブラウンスーツがNGというわけではない
「ブラウンスーツは結婚式にふさわしくない」と一括りにするのは誤解です。問題となるのは、明るすぎる色味や派手な柄のスーツです。
落ち着いた色合いのダークブラウンで、無地のデザインであれば、ほかのアイテムとの組み合わせ次第でフォーマルな場にもふさわしい印象をつくることが可能です。
着てOKな条件とは?友人・同僚の結婚式における判断ポイントを解説
ブラウンスーツを結婚式で着用する際は、いくつかの条件を満たしているかどうかを確認することが大切です。以下のポイントをチェックして、適切かどうかを判断しましょう。
自分の立場が「友人」「同僚」レベルであること
最も重要なのは、あなたと新郎新婦との関係性です。親族や主賓といった重要な立場ではなく、友人や同僚として招待されている場合は、比較的自由度が高くなります。
特に、新郎新婦が「堅苦しい雰囲気よりも、みんなでワイワイ楽しみたい」と考えているような結婚式では、ブラウンスーツでも問題ありません。
夕方以降の「夜の結婚式」であること
時間帯も重要な判断要素です。夕方以降に始まる結婚式や披露宴では、昼間ほど厳格なドレスコードは求められません。
特に、レストランウェディングやガーデンパーティーのような親しみやすい雰囲気の会場では、ブラウンスーツが映える場合もあります。
会場の雰囲気が親しみやすい感じであること
ホテルの格式高い宴会場や神社での挙式といった伝統的な会場では避けた方が良いですが、レストランやゲストハウス、屋外会場などの親しみやすい雰囲気の会場では、ブラウンスーツも選択肢の一つとなります。
新郎新婦の雰囲気や価値観を考慮すること
最終的には、新郎新婦がどのような結婚式を望んでいるかが重要です。普段からファッションにこだわりがあり、個性的なスタイルを好む新郎新婦であれば、ブラウンスーツも喜ばれる可能性があります。
一方で、伝統的な価値観を重視する新郎新婦の場合は、ブラック(黒)やネイビー、グレーを選ぶ方が賢明です。
避けたいシチュエーションは?ブラウンスーツがNGとされやすいケース
反対に、ブラウンスーツを避けた方が良いシチュエーションも把握しておきましょう。以下のような場面では、より安全な色のスーツを選ぶことをおすすめします。
昼間の時間帯(午前中〜午後3時頃)の結婚式
昼間の結婚式では、伝統的な結婚式のマナーが重視される傾向があります。ブラウンスーツは夜の装いという印象が強いため、昼間の結婚式では浮いてしまう可能性があります。
格式高いホテルや式場での結婚式
老舗ホテルの宴会場や、格式の高い結婚式場では、伝統的なドレスコードが期待されています。
このような会場では、ネイビーやチャコールグレーなどの定番色のスーツを選ぶのがベストです。
会場のウェブサイトや招待状に「平服でお越しください」と書かれていても、スーツでの出席が基本です。迷った場合は、新郎新婦に確認するのが安心です。
親族として参列する場合
親族は結婚式において特別な立場にあります。ゲストをお迎えする側として、より格式高い装いが求められるため、ブラウンスーツは適さない場合が多いです。
親族として参列する際は、ブラックスーツやダークネイビーのスーツを選ぶのが基本です。
主賓や乾杯の挨拶を任されている場合
主賓として招待されていたり、乾杯の挨拶やスピーチを任されている場合は、ほかのゲストよりもきちんとした装いが期待されます。
このような重要な役割を担う際は、ブラウンスーツではなく、ブラックスーツなどより格式高いスーツを選びましょう。
結婚式で浮かない!ブラウンスーツの正しい着こなし方とマナー
ブラウンスーツを結婚式で着用すると決めたら、今度は「場に合った着こなし」を心がけることが大切です。
同じブラウンスーツでも、選び方や組み合わせ次第で印象は大きく変わります。ここでは、結婚式という特別な場でも浮かない、上品で洗練された着こなしのポイントを詳しく紹介します。
おすすめはダークブラウン無地!結婚式にふさわしいスーツの選び方
ブラウンスーツを結婚式で着用する際は、スーツ選びが成功の鍵を握ります。色味から素材まで、細かなポイントを押さえることで、フォーマルな場にふさわしい印象をつくることができます。
色の濃さは「ダークブラウン」が基本
明るいキャメルブラウンやベージュ系のスーツは、カジュアルな印象が強くなりがちです。
結婚式では、落ち着いた「ダークブラウン」や「チョコレートブラウン」などの深みのある色味が最適です。上品で格式ある場にも自然になじみます。
柄は「無地」を選ぶのが安心
無地のスーツはシンプルでフォーマルな印象を与えます。チェック柄やストライプ柄は、目立つものや大柄は避けるのが無難です。
ただし、シャドーストライプのような控えめな柄であれば、場の雰囲気によっては許容される場合もあります。
素材は「ウール」がおすすめ
ウール素材は適度な光沢があり、結婚式らしい上品さを演出できます。逆に、リネンやコットンなどの素材は普段着のように見えることがあるため、特に格式ある会場では避けた方が安心です。
避けたいデザインの特徴
- 明るすぎるライトブラウンやベージュ系
- 派手なチェック柄やストライプ柄
- 強い光沢のある素材
- パッチポケットなどのカジュアル仕様
白シャツ+光沢ネクタイが基本!シャツとネクタイの最適な組み合わせ
ブラウンスーツに合わせるシャツとネクタイ選びは、全体の印象を左右する重要な要素です。基本のルールを押さえて、上品で華やかな着こなしを目指しましょう。
シャツは白無地が最も安心
ブラウンスーツには、白の無地シャツが最も清潔感があり、フォーマル度も高くなります。淡いブルーやピンクのシャツも悪くはありませんが、結婚式では控えめな白が最も無難です。
ネクタイは「光沢感のあるシルク素材」を
ネクタイは結婚式の華やかさを意識して、光沢感のあるシルク素材を選びましょう。マットな質感のネクタイは、地味に見えやすく、場の雰囲気に合わないことがあります。
ネクタイのおすすめカラー
- シルバー系:上品でフォーマル感が強い
- ゴールド系:祝宴らしい華やかさ
- ネイビー系:落ち着いた印象で万能
- エンジ系:深みのある大人っぽさ
靴とベルトはどうする?足元で印象を整える小物選びのポイント
ブラウンスーツに合わせる靴とベルトの選び方で、全体の着こなしが完成します。足元の印象は全身のコーディネートを左右する重要な要素なので、しっかりとポイントを押さえましょう。
革靴は「黒」が基本、ダークブラウンもOK
結婚式では黒の革靴が最も格式ある選択ですが、ブラウンスーツの場合はダークブラウンの革靴も選択肢に入ります。このときは、スーツよりも濃い色を選ぶと全体のバランスが整います。
靴のデザインは「内羽根式」のプレーントゥかストレートチップ
結婚式にふさわしい革靴のデザインは、内羽根式のプレーントゥかストレートチップです。
外羽根式の靴も問題ありませんが、最もフォーマルで結婚式にぴったりなのは内羽根式のストレートチップやプレーントゥです。
ウィングチップなどの装飾が多い靴はよりカジュアル寄りなので、シンプルなデザインを選ぶのがベストです。
ベルトは靴と色・質感を合わせる
ベルトは靴の色と揃えるのが基本ルールです。黒い靴には黒いベルト、ダークブラウンの靴には同系色のベルトを。素材も革で、バックルはシンプルなものが好まれます。
そのほかの小物の注意点
- 靴下は黒やブラウンなど、スーツになじむ色を
- 白い靴下や派手な柄は避ける
- 時計は革ベルトのシンプルなアナログタイプがおすすめ(スポーツウォッチやデジタルはNG)
まとめ:友人・同僚の結婚式にブラウンスーツで参列するポイント
ブラウンスーツは、選び方と着こなしを間違えなければ、友人や同僚としての結婚式にふさわしい装いになります。大切なのは、場の雰囲気や自分の立場に応じた判断です。
着用が適しているのは、以下のようなシーンです。
- 友人・同僚として招待されている
- 夕方以降の時間帯に行われる結婚式
- レストランやゲストハウスなどのカジュアルな会場
- 新郎新婦が自由なスタイルを好んでいる
一方で、昼間の式や格式のある会場、親族やスピーチを任される立場での参列などでは、ブラック(黒)、ネイビー、グレーといった定番色を選ぶのが無難です。
ブラウンスーツを着用する際は、ダークトーンかつ無地のスーツを基本に、白シャツと光沢感のあるネクタイでまとめると上品に仕上がります。靴とベルトは黒またはダークブラウンで統一しましょう。
最後に大切なのは、新郎新婦を心から祝福する気持ちです。マナーを押さえた装いで、安心して結婚式を楽しんでください。